よくあるご質問

  • 最近、心臓のあたりが締めつけられる痛みで冷や汗が出たりします。
    狭心症の症状について教えてください。

    圧迫感や締め付けられる痛みなど、胸部の症状が典型的

    胸の奥が痛い、胸が締めつけられる、押さえつけられる、胸が焼けつくような感じがする、これらが狭心症の代表的な症状です。しかし胸部の症状のほかに、背中の痛み(放散痛)、のどの痛み、歯が浮くような感じ、右肩から腕にかけてのしびれや痛みなどが現れることもあります。痛みは2〜3分、長くても15分程度でおさまります。
    痛みの程度はさまざまで、冷や汗を伴う強いものから、違和感程度の軽いものまで人によって異なるのも狭心症の特徴です。少しでも気になる方は、一度専門医を受診することをおすすめします。

  • 夜間、特に朝型、急に胸が痛くなって起きることがあります。
    もしかして狭心症でしょうか?

    安静時に発作が起こる冠れん縮性狭心症

    安静にしている就寝時(明け方、起きがけ)、お酒を飲んで冷める頃などに、定期的に発作が起こる方は、冠れん縮性狭心症の可能性が考えられます。これは、冠動脈が突然けいれんし、血管の内側が一時的に狭くなって心筋に流れる血液が不足して発作が起こるもので、数分や10分程度で後作はおさまります。
    プラークは比較的小さいものの、けいれんによって血管が強く収縮するために胸痛の発作が起こります。
    別名、異型狭心症ともいい、日本人に多いといわれます。また、喫煙との関連も指摘されています。心当たりのある方は一度、循環器内科を受診することをおすすめします。

  • 狭心症と診断され、ときどき胸が痛みます。心筋梗塞になる可能性はあるのでしょうか。

    冠動脈が詰まると心筋梗塞に

    狭心症を患っている人はだれもが心筋梗塞の危険性があるので注意が必要です。特に、不安定狭心症の場合、プラークの薄い被膜が突然破れたり、プラークびらんと呼ばれる表面の傷に血栓ができて冠動脈を塞いだりして、心筋への血流がストップし、心筋梗塞になります。

  • 弟が急性心筋梗塞になり、現在治療中です。突然死もあると聞き、とても心配です。

    心臓の筋肉の壊死が広がると突然死に至ることも

    急性心筋梗塞の死亡率は20%前後とされ、大半が病院到着前の死亡です。一方、入院後の死亡率は10%未満と低くなっています。また、心電図が記録された患者さんの14%は、発症直後に重症不整脈(心室細動)などを併発して死亡したという報告もあります。
    心筋梗塞とは、冠動脈が詰まって血流がストップする病気です。この状態が長引けば、心筋に酸素と栄養が届かず、心筋の壊死が徐々に広がっていきます。壊死した部分は元に戻らないため、全身に血液を送り出すポンプの機能は衰えてしまいます(心不全)。やがて重症な不整脈などが起き、突然死に至ることがあります。
    高血圧、糖尿病、脂質異常症を持つ人や、喫煙者、高齢者などは時に冠動脈の動脈硬化が進んでいるケースがあり、急に寒い所に出たり、強いストレスを受けたりすると、急性心筋梗塞から場合によっては突然死に至る恐れがあるのでくれぐれも注意しましょう。

  • 親戚に心筋梗塞で亡くなっている人が何人かいます。心臓病は遺伝するものなのでしょうか?

    心臓病は生活習慣の影響が大きい

    筋梗塞を引き起こす動脈硬化の危険因子として、「高血圧」「脂質異常」「糖尿病」「喫煙」などが挙げられます。これらは生活習慣だけでなく、家族歴も関与する病気とされ、血縁者のなかにこうした病気を患っている人がいれば、発症しやすい可能性は否定できません。
    一方、生活習慣の影響も大きく、家族の場合、同じ食生活など生活習慣が似通うことも多いため、心筋梗塞や狭心症を発症しやすいともいえます。心臓病の引き金となるような生活を送っていないか、日頃の生活習慣を見直してみることも必要です。

  • 自覚症状はまったくありませんが、健診で高血圧と診断されました。どんなことに注意したらいいでしょうか?

    血管に強い圧力を受け、血管が硬くなり動脈硬化を引き起こす

    健康な血管はしなやかで弾力があります。しかし、高血圧の人は動脈に強い圧力を受け続けているため、これに耐えようと血管壁は厚く、硬くなっていきます。その結果、全身の動脈硬化が進行していきます。
    強い圧力によって冠動脈が傷つくとプラークが形成され、やがて内腔狭窄が起きていきます。これが狭心症の原因となります。高血圧と診断されたら、まず減塩を心がけ、ダメなら降圧剤を服用し、血圧をコントロールして全身の動脈硬化を予防することが大切です。

  • 脂質異常症と診断されました。コレステロール値が高いと心臓病の要因になるそうですが、なぜでしょうか?

    血管を塞ぐ要因の1つがLDLコレステロール

    悪玉といわれるLDLコレステロール値が高い、善玉といわれるHDLコレステロールが低い、中性脂肪(トリグリセライド)が高い、いずれも血液中に脂質異常な量になった状態で、これらを総称して脂質異常症といいます。  コレステロールが増えると血管壁にプラークとしてたまり、じわじわと血管を狭くします。この状態が冠動脈で起こると、心臓に血液が流れにくくなって狭心症や心筋梗塞の引き金となります。
    まずはクリニックや病院で血液検査をしてチェックしてもらいましょう。もし脂質異常症なら脂っこい食事を控えるようにし、それでもダメならお薬を服用することが心臓病の予防につながります。

  • 糖尿病の母親に似て、自分も血糖値が高いのですが、狭心症も合併症のひとつと考えるべきでしょうか?

    糖尿病は狭心症や心筋梗塞の引き金に

    糖尿病の合併症として、狭心症・心筋梗塞が挙げられます。高い血糖の状態が長く続くと、血管に負担がかかって内膜が傷つけられます。するとコレステロールなどがたまりやすくなり、その結果、血管が硬く厚くなり、動脈硬化がどんどん進行します。
    糖尿病による神経障害のため、痛みを伴わずに発作が起こるケース(無痛性心筋虚血)もあり注意が必要です。血糖値をきちんとコントロールして、狭心症や心筋梗塞などの合併症を引き起こさないよう注意しましょう。

  • 急性心筋梗塞の発作は突然起こるといいますが、サインのようなものはないのでしょうか?とても不安です。

    急性心筋梗塞の発作の前兆は、胸の締めつけ感や胸の痛み

    心筋梗塞の発作について調べてみると、半数以上の人は、事前に胸が締めつけられる、胸が痛むといった症状が現れています。ほかにも、吐き気、呼吸困難、肩・背中の痛み、左手小指の痛み・冷や汗など、さまざまな症状が挙げられています。
    このように狭心症から移行して起こる心筋梗塞は、発作も前兆がありますので、最近胸痛が起きるようになったり、胸の違和感があったりする場合は、早めに医療機関にかかりましょう。
    なお、糖尿病を患っている人は、糖尿病による神経障害から明らかな胸痛発作が出ることもあり、定期的な運動負荷心電図が有効となります。

  • 左肩の痛みが気になって病院で診てもらうと、狭心症と診断されました。胸部以外に症状が出ることもあるのですか?

    左肩、みぞおち、左側の背中、左の奥歯など、さまざまな場所に痛みが出る

    狭心症というと胸の痛みが一般的ですが、じつは胸部以外でも、左肩や左腕、みぞおち、主に左側の背中、のど、あご、奥歯など、上半身のさまざまな部位に痛みが生じることがあります。これらは放散痛と呼ばれます。
    放散通は「点」ではなく、肩から腕など「面」で起こります。歯の痛みも、単なるむし歯とは異なり、胸の痛みがのどを通って奥歯に響いているように感じられます。また、ズキズキとした痛みではなく、重い圧迫感がある、重苦しい感じがする、冷や汗が出る、不安感を伴うといった症状も特徴のひとつです。痛みはだんだん強くなり、冷や汗を伴う場合もありますが、数分たつとおさまります。放散痛だけの人もいれば、胸の痛みが別の箇所まで広がる人もいます。
    一度、このホームページの「患者さんの声(動画)」をご覧いただき、参考にしてください。

  • もし家族が急性心筋梗塞の発作で倒れたら、救急車が来るまで、何かできることはありますか?

    AEDがなければ、1分間に100回以上の心臓マッサージを

    救急車が現場に到着するまでの所用時間は、全国で平均6〜7分といわれます。その間、まずは倒れている人の意識や呼吸の有無を確認しましょう。もし呼吸をしていなければ、救急車が到着するまで、1分間に100回以上の心臓マッサージを続けましょう。人工呼吸をしなくても、これだけでも効果がありますので、心臓マッサージの方法を知っておくことはとても大切です。
    さらに、近くにAEDが置いてあれば、ためらわずに使ってください。AEDは心臓に電気ショックを与え、心臓の動きをとり戻す医療機器です。最近は病院や職場などでも、一般の方を対象とした講習会(ハートセイバーコースなど)が開かれていますので、一度受けてみることをおすすめします。

  • 心臓病の検査について、時間や費用の目安を教えてください。

    安静時心電図や負荷心電図検査は5分〜15分程度、通常、健康保険が適用される

    医療機関の予約状況や、患者の状態によって異なるので、一概には言えませんが、検査に要する時間の目安は次の通りです。

    <検査名:所要時間>
    安静時心電図検査:約5分
    ホルター心電図検査:24時間(*装着に20分)
    運動負荷心電図検査:10〜20分
    心エコー検査:10〜30分
    心臓核医学検査:30〜40分(*午前と午後に1度ずつ)
    マルチスライスCT検査:10〜20分
    カテーテル検査:10〜40分

    一般的な心臓ドック検査を受ける場合は、2〜5万円(自己負担)ほどかかり、その内容も施設によってまちまちです。もしも症状などがあれば、健康保険が適用され、医療費の3割負担ですみ、支払いの上限も決まっています。

  • 急性心筋梗塞と診断された場合、手術以外に治療法はありますか?

    薬物療法とカテーテル治療が主に行われる

    急性心筋梗塞で、早期に来院された場合、カテーテル治療とこの治療に合わせた薬物療法が第1選択です。
    もし薬物療法だけで処置するとなると、血栓を溶かす薬を静脈注射する血栓溶解療法が行われますが、発作後12時間以内であること、75歳以上の高齢者は出血リスクがあり対象外となります。また、確実に血栓が溶けるかどうか分からないため、カテーテル治療ほど高い効果はあまり期待できません。
    カテーテル治療は、局所麻酔をした後、手首や太もものつけ根、動脈から心臓まで細い管を入れ、狭くなった冠動脈の部分を拡げる方法です。冠動脈が完全に閉塞していても治療可能です。急性の心筋梗塞の場合、一刻も早く治療する必要があるため、カテーテル検査で診断した後、血栓を吸収し、バルーンで病変を拡張し、ステントを植込むカテーテル治療を行うのが一般的です。
    メスを使わないカテーテル治療は、外科手術と薬物療法の中間に位置づけられます。循環器内科で行われ、特に早期に来院した急性心筋梗塞に対する効果は絶大です。ただ、急性心筋梗塞のため来院時に心停止になっている症例や、来院のタイミングが遅れ、心破裂を起こしかけている症例、すでにショックや重症心不全に陥っている症例では、たとえカテーテル治療を行っても救命できないケースもあります。

  • 2週間前にステント治療を受けました。現在、アスピリンと、何とかグレルという2剤を服用していますが、適当にやめてもいいですか?

    勝手な判断で服用をやめると、危険な状態に陥ることもある

    ステントを入れた場所に血栓ができないように予防するのがアスピリンとブラスグレル(商品名エフィエント)とクロピドグレル(商品名プラビックス)です。これらはステント植込み直後に特に必要でアスピリン+ブラスグレルまたはアスピリン+クロピドグレルが処方されます。また、これらの抗血薬は、新たな発作を起こしたときに心筋梗塞になるのを防ぐ作用もあります。ステントを入れているかどうかにかかわらず、冠動脈造影やCTなどで高度な動脈硬化症の狭窄があると診断されたら、抗血小板薬を少なくとも1種類は飲んだ方がいいかもしれません。ただし、副作用で消化性潰瘍ができたり、腹部の手術を受けたりするときは、一時的に服用をやめたり、胃薬の併用が必要になります。
    ステント植込み後、勝手な判断で服用をやめると、その時点でステント血栓症のリスクが大きくなり、急性心筋梗塞を起こすかもしれない危険な状態に戻ってしまいます。ほかにも服用しなければならない薬があって、少しでも薬を減らしたい場合、最近は2つの成分を合わせた合剤などもあるので、主治医と相談してみましょう。

  • 医師にカテーテル治療を勧められました。入院日数と治療費はどれくらいでしょうか?

    入院期間は3〜4日、自己負担額は平均9万円程度

    通常、入院期間は3〜4日、急性心筋梗塞の場合は平均7〜10日が目安です。治療にかかる費用は、高額療養費制度の負担軽減措置がありますので、3万5,400円から25万2,600円(保険適用で平均9万円程度)です。所得や年齢によって自己負担額は異なりますので、加入している健保組合などで確認しましょう。

  • 冠動脈で石灰化が見つかり、カテーテル治療に高速回転式アテレクトミーという装置を使用すると言われました。これはどういうものですか?

    血管内で石のように硬まったプラークを粉砕する装置のこと

    冠動脈にコレステロールなどがたまると、プラークと呼ばれるかたまりができ、時間がたつと石灰質がつき、血管自体が非常に硬くなります。これを石灰化といい、腎不全で人工透析を受けている方や高血圧、脂質異常症、糖尿病を患っている方や高齢の方などによく見受けられます。石灰化がみられると、血管をバルーンやステントで広げることが難しいため、高速回転式アテレクトミーという装置でまず治療を行います。カテーテルの先についた工業用ダイヤモンド加工のドリルを高速回転させ、硬くなったプラークを粉々に削り、血液とともに流します。硬い部分を削った後、ステントを入れることができます。
    削りかすの量が多い場合、末梢の血管に詰まることがまれにあるので、経験豊富な先生にお願いすることをおすすめします。

  • カテーテル治療は再発の可能性があるそうですが、どれくらいの確率でしょうか。

    再狭窄率は徐々に低下し、薬剤溶出性ステントは現在5〜10%程度

    カテーテル治療には、狭くなった冠動脈をバルーン(風船)でふくらませ(バルーン治療)、さらにそのバルーンにステントという金属の網をかぶせ、しぼませた状態で狭窄部位に持っていき、これを拡張して留置するステント治療があります。さらにそのステントも表面に再狭窄を防ぐ薬を塗った薬剤溶出性ステントがあります。最近では、この薬剤を局所に塗布できるバルーン、ステントが金属でなく加水分解されるポリマーでできていて、このポリマーが数年で溶けてしまう生体吸収性ステント(スキャフォールド)など様々な治療があり、再狭窄率は低下してきています。

    <カテーテル治療の再狭窄率>

    バルーン単独治療(POBA) 30〜50%
    いったん広げた血管が再び狭くなってしまうことがあり、半年以内の再狭窄率は30〜40%といわれます。
    ステント治療:従来型金属ステント(BMS) 20〜30%
    異物であるステントを排除しようと「免疫反応」が起こり、ステント内側の細胞増殖が新しい内膜になってステント表面を覆うため、半年以内の再狭窄率は20〜30%といわれます。
    ステント治療:薬剤溶出性金属ステント(DES) 5〜10%前後
    薬剤溶出性金属ステントとは、細胞の増殖を抑える免疫抑制剤をポリマーという重合体を介してステント表面に塗布したものです。表面から徐々に薬剤が溶け出し、再狭窄を防ぎます。初期の薬剤溶出性ステントでは内膜が十分に張らず、金属のステントが長期にわたってむき出しの状態となり、血栓が付いたり、ポリマー異物反応を起こしたりして、後にはステントが血栓で詰まる症状(超遅発性血栓症)がしばしば認めらました。このため長期に2種類の抗血小板薬を服用する必要がありました。
    最近の薬剤溶出性金属ステントではこの点も大きく改善され、2剤の抗血小板薬が必要な期間もどんどん短縮されています。さらに、最近ではポリマーも改良されて抗血栓性となり、ポリマーは2〜3カ月で溶けてなくなってしまい、安定した金属ステントになって血栓性も低くなったステントが使われています。1年後の再狭窄率は5〜10%前後です。
    ステント治療:生体吸収性ステント[スキャフォールド](BRS)
    (数年でステントが溶けて消失するステント)5〜10%前後
    ステントに細胞の増殖を抑える免疫抑制剤がコートしてあるのは通常の薬剤溶出性金属ステントと同じですが、ステント素材がPLLAポリマーでできており、植え込み後、数年間で加水分解され消失してしまいます。このステントのメリットは金属が残らないので、抗血栓薬を長期に服用する必要度が減る、金属ステントの植込まれている部位に以前はバイパス手術ができなかったがバイパスを置けるなどのメリットもあります。一方、第1世代のものではステントのストラットと呼ばれる構造体が太く、ステントの厚みが厚くなって、局所で乱流が発生し、かえって血栓性が上がるとの指摘もあり、2剤の抗血小板薬の必要性が再認識されています。ただ数年後に完全に消失した後は急性心筋梗塞の原因となる危険なプラークは厚い被膜におおわれ安定したプラークになり、その心配はなくなり、また金属アレルギーの人にも有効と思われ、今後、除々に普及することが期待されています。1年後の再狭窄率は5〜10%前後です。

    ※再狭窄率は複数の海外論文をもとに平均値を算出

  • 低侵襲のカテーテル治療なら、仕事の復帰も早いと聞きました。具体的に何日くらいで社会復帰できますか?

    急性心筋梗塞などの緊急症例では7〜10日、予定された治療なら通常3〜4日で退院できる

    カテーテル治療の直後、太もものつけ根や手首などカテーテルを入れた場所で出血が起こりやすいため、数時間安静を保つ必要があります。またステント手術翌日は経過を見たいものです。病院によって異なりますが、一般的には急性心筋梗塞なら7〜10日、予定された待機的な治療なら3〜4日の入院になります。退院した翌日から出勤する人もいます。
    なお、ステント治療の場合は、血管内に留置したステントの状態を病院で定期的に確認し、抗血小板薬と呼ばれるお薬を含め、冠動脈のリスク因子である高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙などを持っている人が多いため、これらの治療や生活習慣の改善が必要です。いずれにしろ、退院後も外来治療が必要です。

  • 狭心症にはどのような種類がありますか?

    症状別にいくつかに分けられる

    狭心症の分類には、症状から労作時に起きる労作性狭心症、安静時に起きる安静時狭心症、症状が安定している安定狭心症、不安定な不安定狭心症、さらには動脈硬化による冠動脈狭窄が原因の一般的な狭心症ではなく、冠動脈が一過性攣縮して起きる冠攣縮性狭心症(異型狭心症)、冠動脈のさらに末梢の血管が原因の微小血管狭心症と言われるものがあります。

  • 微小血管狭心症という言葉を聞きましたが、どんな症状ですか?

    安静時にも起きる狭心症で、更年期の女性に多い

    微小血管狭心症とは、冠動脈のさらに末梢の髪毛の直径にほぼ等しい微小な心筋内の血管が縮んだり、心筋に十分血が回らなかったりして起きる狭心症です。労作と無関係に安静時にも起きる狭心症とされ、更年期の女性に多いとされています。治療はカルシウム拮抗薬が有効なことが多いといわれますが、発作時の心電図の変化も少なく、そもそも診断のつけにくい狭心症です。

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